おはようございます。
OHANA HOUSE Inc. 神田です。
さて、今回は
とある分譲地内に建つお家について、
お伝えしていきたいと思います。
このお家が建つ土地は東向きの50坪の土地で、
南、北、西に隣接して2階建ての家が建っており、
かつ土地の間口も狭いため、
パッと見は日当たりが悪そうに見えます。
それゆえ、こういった土地には、
一般的には2階建ての家を建て、
かつ出来るだけ全ての部屋を南向きでつくり、
その部屋の南には大きな窓をつくることと思います。
日陰となる部分を避け、
直射日光が当たりそうな場所だけで
家を建てるようとするからです。
✔ ︎そして住みだしてから現実を知る
しかし、南につくった大きな窓は
もちろん外から丸見えにもなってしまうので、
間違いなくそこにはカーテンが設置され、
かつ、それらは開けられることなく
月日が過ぎ去っていくことでしょう。
また、カーテンだけにとどまらず、
防犯や飛散物から
ガラスを守るためのシャッターまで設置され、
暑さを遮断するために、
それらまで閉じられた状態になります。
そして、家の中が暗くなってしまう
という悲しい結末を迎えることになります。
これが、一般的な間取りのお家が
実際に住み出してから直面する現実です。
✔︎ 解決策とその考え方
では、住んでビックリみたいなこの状態を
事前に防ぐためには、
一体どのようにすればいいのでしょうか?
その方法は、
より多く窓をつくるのではありません。
窓をたくさんつくっても、
結局、丸見えになってしまうのでは、
カーテンやシャッターで光を防いでしまうだけだし、
窓をつくればつくるほど、
耐震も温熱も悪くなってしまうし、
コストも高くなってしまうだけだからです。
この問題を解決するためには、
直射日光が必要な場所と
そうでない場所をあらかじめ理解しておく必要があります。
例えば、玄関も
リビング同様に明るくしたいと思うでしょうが、
そのために直射日光は必要でしょうか?
ですよね。必要ではないです。
また、寝室はどうでしょうか?
日が沈んでいる時間に利用するこの部屋に、
果たして、日当たりの良さを求めるべきなのでしょうか?
子供部屋に至ってはいかがでしょうか?
子供たちが家を出て行った後、
どのように使うかまで考えながら家を建てるとしたら、
その部屋の日当たりの良さは
あなたにとって欠かせない条件なのでしょうか?
では、逆に
みんな当たり前のように洗面やお風呂場を
日が当たらない場所に配置しますが、
あなたは本当にそれでいいのでしょうか?
室内、室外にかかわらず洗濯を干す場所は、
日当たりがいい場所にしたい
とお考えにならないのでしょうか?
かつ、その動線も少しでも楽にしたい
とお考えになるのではないのでしょうか?
干すにしても、
取り込むにしても、
また片付けるにしても、
少しでも無駄のない間取りにしたい
とお考えなのではないでしょうか?
今、お伝えさせていただいた内容は、
全て、冒頭の家の間取りのつくり方とは、
真逆の考え方と言っても過言ではありません。
しかし、この考え方に基づいて
間取りを考えることが出来れば、
圧倒的に明るくて、圧倒的に使いやすくて、
圧倒的に居心地がいい住まいを
どんな土地でもつくることが出来ます。
少々前置きが長くなってしまったので、
本題のこのお家については、
次回、実況していきたいと思います。