メンテ費用も織り込んで考える

品質が良いものを良い状態で長く使い続けるためには、
定期的にメンテナンスをしなければいけないのですが、
もちろんそのためには
その費用を積み立てていかないといけません。

良いものの維持管理には、
それなりにコストがかかるからです。

おはようございます。
OHANA HOUSE Inc. 神田です。

例えば、僕は20歳の時、
バイトで必死にお金を貯めてとある時計を買ったのですが、
定期的にしなければいけないオーバーホール
(メンテナンス)をお金をケチってずっと怠っていたため、
先日、思い切ってメンテに出した時、
買った値段とそう変わらないぐらいの修理費用を払うハメに
なってしまいました。

なんせ、全くメンテしてなかったせいで
時間はすぐに狂うわ、
気がついたら時間が止まっているわ、で
時計としての役割を全く果たしていませんでしたから…

ここ数年はスマホで時間を確認するようになったので
そんな状態だったとしても
別段支障が出たわけでもないのですが、
とはいえ、新品同様になって戻ってきた時計を見た瞬間に
メンテの重要性を実感したのでした。

というわけで、これと同じことが家にも言えるなと思い、
今回の記事を書くに至った、というわけです。

家のメンテ周期は時計に比べて長いものの、
その費用は時計とは比べ物にならないし、
その費用を準備しておらず都度リフォームローンに頼ろうものなら、
数万円もの返済が毎月の住宅ローンに上乗せされることになり、
それが生活を圧迫しかねませんから。

✔️ 毎月4万円の積立

家を良い状態で維持していくためには
出来れば働いてお金を稼いでいる間、
毎月4万円を維持管理費用として積立していくことを
オススメしています。

では、その根拠をあなたの年齢が現在35歳で
70歳まで働き90歳までその家に住み続けると仮定して
試算してみましょう。

35年×12ヶ月×4万円=1680万円
まずはこれが維持管理のために
積み立てていって欲しい費用なのですが、
では、リアルに必要となるであろう工事と
その費用をここから出していってみます。

・ 15年ごとに必要となる
外壁の塗り替え

→これには足場費用も含めると、
150万円〜200万円ほどのコストが都度必要となります。
ゆえ、生涯で3回必要だとしたら、
450万円〜600万円必要だということになります。

・20年ごとに必要となる
水回りの入れ替えに伴う簡単なリフォーム

→これには都度250万円〜300万円必要になると思われます。
ゆえ、2回この工事が必要だとしたら
500万円〜600万円必要だということになります。

いかがですか?

この2つを合わせると、
この時点で950万円〜1200万円もの費用が
必要だということになるのですが、
実はもう1つ必要となる費用があるのをご存知でしょうか?

それは、家電の買い替えコストです。
冷蔵庫や洗濯機といったハイコストなものが
10年ごとに壊れるだけでなく、
オール電化住宅なら給湯器というハイコストなものまで
10年ごとに壊れるでしょうし。

では、これらには
一体どれくらいの費用を準備していくべきなのでしょうか?

冷蔵庫を30万円、
洗濯機を20万円、
給湯器を40万円、
その他諸々の家電を10万円だとして、
これらを10年ごとに買い換えるとしたら、
5回は回転することになるので、
500万円ほど必要になります。

ゆえ、これも先程の費用に
プラスして考えてもらえたらと思います。
つまり、1450万円〜1700万円は
家を維持管理していくためにはかかる
と思っていただいた方がいいというわけです。

この話は、これから家を建てる方は知っておきたいものの、
僕も含めてあまり目を向けたくない嫌な現実だと思います。

しかし、価値ある資産を持つということは
その維持管理のために多額の費用がかかる
ということでもあるので、
この現実をご理解いただいた上で
家づくりに進んでいただけたらと思います。

というわけで、
資金計画時にはランニングコストの積み立て費用も
忘れず組み込むようにしてください。