短期的思考と中長期的思考

家を建てれば、
隣近所に気をもむことなく
子どもたちをのびのびと
遊ばせてあげられるようになります。

また、子どもたちに
自分の部屋を与えてあげることが出来るので、
自分の部屋が持てることに
きっと大喜びすることでしょう。

そして、子どもたちが喜ぶ姿を想像すると、
なおのこと家を建てることに
ワクワクしてくると思いますが、
家を建てる時は、
子育て中のことだけでなく、
子育て後のことまで見据えて、
間取りを考えなければいけません。

言い換えるなら、
子どもたちはやがて
家を出ていく可能性が高いので、
そうなった時に備えて、
子ども部屋は使い勝手よく
つくっておいた方がいいというわけです。

おはようございます。
OHANA HOUSE Inc. 神田です。

では、これからの暮らしを
時系列で考えてみた上で、
子ども部屋はどうつくるのがベターなのかを
一緒に考えていきたいと思います。

✔ 子どもたちが小さいうち

多くの方にとって家を建てる時は、
おそらくお子さんが
小さい時だと思いますが、
では、小さな子どもにとって
使いやすい部屋とは、
一体どんな部屋なのでしょうか。

例えば、一般的に子ども部屋は
2階につくられることが多いのですが、
残念ながら小さな子どもは
2階にある自分の部屋を全く使いません。
小さな子どもは絶対に親から離れた場所で
過ごそうとしないからです。

となると、
子どものおもちゃや絵本などは、
自分の部屋ではなく、
リビング周辺に置かざるを得ないか、
あるいは、それが嫌なら
1階にもう1つ部屋か
大きな収納をつくらざるを得なくなります。

結果、前者の場合、
リビングが片付かなくなり、
イライラしながら過ごすことになるし、
後者の場合、
家づくりのコストが跳ね上がり、
ローンに負荷がかかってきます。

一方で、子ども部屋を1階につくると
余分な部屋も余分な収納も
つくる必要がなくなります。
子どもが自分の部屋を使いやすくなるからです。

結果、家づくりのコストを抑えやすくなる上、
リビングが片付きやすくなり、
いつもスッキリした家を保ちやすくなります。

つまり、友達が突然やってきても
焦ることなく迎え入れることが出来るし、
散らかった部屋に
イライラしながら過ごす可能性も
圧倒的に低くなるというわけです。

そんなこんなで、
子育て期間中にフォーカスすると
子ども部屋は1階につくる方がベターだ
というわけです。

︎ 思春期を迎えた時

では、子どもが成長し、
思春期を迎えた時はどうでしょうか。
この場合、子ども部屋が1階だと、
子どものプライバシーが低くなりそうな気がします。

子どもとて、それなりの歳になれば、
親との距離を取りたくなるものですから。

ゆえ、自分たちの昔のことを思い出してか、
この時期に備えて
子ども部屋を2階につくるのが
当たり前になっていると思いますが、
実は、間取りのつくり方次第で
1階に子ども部屋をつくりつつも
それなりにプライバシーをとってあげることも出来ます。

なので、この時期のことが
どうしても気になる方は、
その旨をお伝えいただければと思います。

この時期に最もフォーカスすると、
幼少期はもちろん、
これから説明する将来にも
困ったことが起きやすくなってしまいますから。

✔ 歳をとってから

子どもたちが出て行った後は
夫婦2人だけの生活がずっと続くことになります。

そして、時が過ぎ、
やがて誰もが年寄りとなるのですが、
この家でずっと暮らし続けていく以上、
これも想像しておかないといけません。

では、子ども部屋も寝室も
2階にある2階建ての家を建てた場合、
数十年後どのような暮らしになるのでしょうか。
おそらく2階は全く使わないと思いませんか?

また、健康ならまだしも、
やがて足腰が弱ったり
事故などで体が不自由になってしまったら
どうなるのでしょうか。

日常生活で支障なく暮らせるように
部屋を増築せざるを得なくなりませんか?

そんなこんなで、
老後のことを想像してみると、
子ども部屋を1階につくっておく方がいい
というわけです。

使わなくなった子ども部屋を、
部屋や収納として使えば、
わざわざ貴重な老後資金を捻出して
増築する必要ありませんから。

︎ 家づくりに必要な柔軟な思考

このように考えてみると、
子ども部屋って2階につくるより、
1階につくった方がいいかなとか、
1階につくるのもありかな
と思っていただけたのではないでしょうか。

これはあくまで一例ですが、
実は、家づくりには子ども部屋の考え方のように、
なぜか勝手に決めつけてしまっている
セオリーというのもがいくつもあります。

そして、それらは家づくりの範囲を大幅に縮め、
かつ暮らしにくさをつくりだす原因になっていたり、
コストがかさむ原因になっていたりします。

なので、人から聞いた話を鵜呑みにし、
そのままを実行するのではなく、
こういった視点でも考えた上で、
家づくりをしていただけたらと思います。