南向きの土地が損をする理由

あなたが
土地を買わないといけないとしたら、
確実に日当たりが良い土地にしたい
とお考えになると思います。
そして、その代名詞である
南向きの土地を中心に
土地選びをすることと思います。

確かに、南向きの土地は
土地全体に日陰が全く出来ないため、
そうでない土地に比べると
抜群の日当たりをほこるわけですが、
一方で、大きなデメリットが
2つあることも知っておく必要があります。

おはようございます。
OHANA HOUSE Inc. 神田です。

では、そのデメリットとは
一体どんなことなのでしょうか?
言われてみると
「はっ!?」と感じることなのですが、
案外みんな知らないので、
ぜひ、この機会に
覚えておいていただけたらと思います。

✔ 高い・高い・高い・高い

なぜ「高い」という言葉を
4つも並べたのかというと、
土地・家・外構・借り入れ、
この4つが全て最も割高になるのが
この南向きの土地だからです。

1つ1つ紐解いていきましょう。
まずは土地から。

これは誰でも分かることだと思います。
あなたが良いと思っているものは、
他のみんなも良いと思っているから。
あなたが欲しいと思っているものは、
他のみんなも欲しいと思っているからです。

つまり、供給よりも
需要が上回ると予想される商品には、
自然と高い価格が設定されるというわけです。
かつ値引き枠も一切ないって感じです。

では、続いて家と外構について。
家と外構が割高になる理由は、
南向きの土地に建つ家をご覧いただくと
一目瞭然です。

南向きの土地に建つ家は、
基本的に外から丸見えになってしまうため、
プライバシーを確保するための工事が
必要不可欠となります。

例えば、リビングの延長線には
ウッドデッキをつくるのが当たり前ですが、
外から丸見えのままのデッキでは、
落ち着いてバーベキューも出来なければ、
のんびりとリクライニングチェアに座って
日向ぼっこも出来ません。

それゆえ
デッキの周りに目隠しをつくるか、
あるいは敷地の塀を高くするか、
あるいは木を植えないといけなくなり、
それらに余分なコストがかかることになります。

また、南向きの土地に建つ家は、
間取りが一目瞭然で分かるため、
防犯にも配慮する必要があり、
住む地域によっては
セコムやアルソックといった
セキュリティ会社にお願いすることも
検討する必要があるかもしれません。
となると、数十万円余分な工事費用と
その維持費用がかかります。

さらに、南向きの土地では、
南面に設置する大きな窓の数も
最も多くなりやすいため、
シャッター代金もバカになりません。
なんせ、南向きの土地は
最も台風の直風を受けやすいため
シャッターが必需品となるからです。

そんなこんなで、
家や外構にも余分な工事が必要となり、
土地に加えて家や外構まで
高くなりやすいのですが、
この結果、高くなるのが
銀行からの借り入れというわけです。

✔ せっかく日当たりがいいのに・・・

そして、もう1つのデメリットが
ずっとカーテンが開けられないことです。
土地によったら
道路から家の中が丸見えになるため、
レースどころか遮光カーテンまで
ずっと閉めておかないといけなくなります。

この場合、家の中は
朝からずっと薄暗い状態になってしまいます。
一番メインの窓から
光を採り込むことが出来なくなるからです。

結果、朝からずっと
照明なしでは過ごせなくなってしまいます。
薄暗いどんよりとしたキッチンで、
料理を作らなくてはいけなくなってしまいます。
薄暗くジメジメとした洗面で
身支度をしなくてはいけなくなってしまいます。

悲しい現実ですが、
これもまた南向きであるがゆえに
起こりやすいことです。

以上の2つの理由から、
南向きの土地にこだわる必要は一切ない
と思っている次第です。

もちろん、南向き同様にその他の土地にも、
必ずメリットとデメリットの両方が存在するわけですが。

✔ 土地選びで重要な視点

それは、その土地で考えられるデメリットまで
先回りして考えられるかどうかです。
南向きの土地の場合、
プライバシー問題と明るさ問題、
そしてなによりコスト問題です。

「えっ!?そんなことまで!?」
と思われたかもしれませんが、
ホントに住みやすい家をつくるためには、
そこまで考慮しながら土地を選び、
その土地に合わせて
間取りを考えなければいけないですし、
そんな家をあなたの予算の範囲内で仕上げることが
なにより重要なことです。

なので、土地選びは自分たちだけでするのではなく、
また家の専門家でもない不動産屋さんに
意見を仰ぐでもなく、
必ず建築のプロである住宅会社と
一緒にしてもらえたらと思います。

土地選びに失敗しないためには、
あなたが土地に掛けられる予算と、
どれくらいの広さの土地が必要なのかと、
あなたが建てたい家の実現のためには、
どんな土地が理想的なのかを
知っておくことが必要不可欠ですから。