設計図の盲点

プランの説明をしていても
なかなかイメージしてもらい難いので、
模型を作って説明しているのですが、
紙ベースで説明を行っていた以前に比べ説明が楽になりましたし、
説明を受けるお客様も、
ずいぶんと家のイメージを掴みやすくなったと思います。

おはようございます。
OHANA HOUSE Inc. 神田です。

そんなこんなで、
現在家を建てている方は家が仕上がった時、
「あれっ?なんか思っていたのと違う・・・」
という状況に遭遇することが限りなくゼロに近くなっているのですが、
とはいえ、この模型にも盲点があります。

また、最近よく使われてる3D画像にも同じ盲点があります。
今回はその点についてお伝えしていきたいと思います。

✔ ︎露れていない部材がある

実は、模型にも立体画像にも、
実際はあるものなのに表われていない部材がいくつかあります。
(設計図の立面図にも表示されません)

・エアコンの室外機
・エアコンの配管
・水回りの換気扇
・給湯器
・雨樋
などです。

なので、模型や立体画像を見る時には、
これらが一体どこに露われるのか想像しながら、
注意深く外観を見なければいけません。

例えば、北向きの土地の場合、
一般的に水回りを北に並べて配置することが多いのですが、
そうなれば、
玄関と同じ面にたくさんの窓とともに、
たくさん換気扇があらわれます。

そして、そうなると
窓からの垂れジミとともに、
換気扇からのドス黒い汚れが
正面の壁に付着することになります。

北面は太陽の日が当たらないため、
汚れやすいだけでなく汚れも分解されにくいです。

また、水回りを北に配置すれば、
その近くに給湯器を置くことになるので、
家の正面に給湯器が出てきてしまう
なんてことも決して珍しくありません。

これらの結果、
余分な部材によって
不細工な仕上がりになってしまうと共に、
家が汚れやすくなることで、
よりいっそう不細工になりやすく、
かつ、メンテナンスに余分なコストがかかりやすくなります。

次に南向きの土地の場合、
日当たりの恩恵を最大限享受するために、
玄関と共に、リビングやダイニング、そしてキッチンまで
全て南向きで間取りをつくっているお家がたくさんありますが、
この場合、まず玄関のすぐ横に、
リビングのエアコンの室外機があらわれてくることになります。

また、この場合キッチン脇に
勝手口をつくった方がゴミ出しが便利なので、
必然的にキッチン脇に勝手口ドアがつき、
そうなれば外には勝手口の下り段が出来ることになります。

そして、そこには壁付けの照明と、
雨をしのぐための庇がつくことになり、
かつ、ゴミやゴミ箱が並べられることになるので、
正面の景観が不細工になると同時に、
それらが正面の壁を汚す原因となります。

✔ 設計図を見るときの注意点

間取りはものすごく大切なのですが、
かといって間取りばかりに夢中になって
外観を厳かにしてしまうと、
このような残念な結果になってしまいます。

そして、これらに後から気付くのですが、
気づいた時には「時すでに遅し」です。

なので、提案してもらっている設計図を見る時は、
エアコンや換気扇がどこにつくのか、や
雨樋がどのようにつくのかまで
意識しながら見るようにしてください。

また、それと同時に、
部屋の窓から外がどのように見えるかと、
外から部屋の中がどのように見えるかを
想像しながら見るようにしてください。

単純に障害物がないからと大きな窓をつくっても、
そこが外から丸見えになってしまうのでは、
結局、カーテンが開けられなくなり、
せっかくの光を殺してしまうことになるからです。

想像力が必要となるので、
難しいと感じるかもしれませんが、
これらのことは動線や使い勝手に匹敵するぐらい
とても大事なことです。

なので、今回の内容を頭に入れていただきつつ、
間取りばかりに夢中になり過ぎず、
もっと全体を見ながら
家づくりをしていただけたらと思います。