土地・建物を所有すると、
管轄の市に「固定資産税」を納付しなければいけません。
(毎年4〜5月に納付書が届き、
一括で支払うか分割で支払うかを選択出来ます)
ゆえに、たとえ家賃と同じ金額で
住宅ローンの返済を組めたとしても、
それは決して家賃並みの支払いで
家を持てたわけではないので、
まずはその点に注意しなければいけません。
これに加えて、
火災保険の金額も賃貸の時よりも高くなるし、
家を所有すれば維持管理費用も必要になるわけです。
おはようございます。
OHANA HOUSE Inc. 神田です。
さて、今回は固定資産税について、
お伝えしていきたいと思います。
結論から申し上げると、
土地も家も必要以上に大きくすると、
固定資産税が高くなるだけなので、
なるべく小さくすることを心がけながら
家を建てるようにしてください。
面積が広くなればその分高くなるのはもちろんのこと、
軽減措置の幅も小さくなり、
その分、税額が割高になってしまうからです。
トイレや洗面といった設備品が増えただけでも、
固定資産税は高くなってしまいます。
✔ ︎基本的な内容
では、まずは固定資産税の基本的な内容から
お伝えしていきたいと思います。
固定資産税の税率は、
各市によって若干異なる場合はあるものの、
基本的には1.4%となっており、
国が定める評価基準に基づいて算出した評価額から
課税標準額を算出し、
これに1.4%を乗じた金額が固定資産税となります。
(*亀岡市は、固定資産税とは別に都市計画税(評価額の0.1%)、
南丹市は、固定資産税とは別に都市計画税(評価額の0.2%)
がかかります。)
そして、この評価額は
土地・建物それぞれ3年に一度見直されるのですが、
土地に関しては、
経年変化によって価値が減少するものではないため、
地価の上下によって価格が修正されるのに対し、
建物に関しては、
経年変化によって価値が減少していくため、
固定資産税も下がっていくものだと
把握しておいていただくといいと思います。
✔︎ 新築住宅の特例制度
土地の評価額は、
国税庁が発表している「路線価」に
土地の面積を乗じた金額なのですが、
土地に関しては、
建物が建っていれば、
200㎡(=約60坪)以下の部分に関しては、
課税基準額が評価額の6分の1になり、
200㎡(=約60坪)を超える部分に関しては、
課税標準額が評価額の3分の1になるという
特例措置があります。
(*注:建物が建っている限りずっと、です)
また、新築住宅の建物に関しては、
当初の3年間(長期優良住宅は5年間)に限り、
課税標準額が評価額の2分の1になる
という特例措置があります。
(*注:当初年度以降はありません)
とはいえ、建物の軽減措置に関しては、
120㎡以内の部分に限るため、
これを超える部分に関しては、
通常通りの評価額で計算されるので、
この点にも注意しながら
家を建てることも1つのポイントとなります。
では、具体的に計算していってみます。
例えば、300㎡の土地を購入したとしましょう。
となると、200㎡までは課税標準額が
評価額の6分の1となり、
残りの100㎡が3分の1になります。
そして、課税標準額が1㎡あたり3万円だと仮定すると、
200㎡までに関しては、
3万円×200㎡×6分の1=100万円となり、
残りの100㎡に関しては、
3万円×100㎡×3分の1=100万円となり、
これらに1.4%を乗じた、
28,000円が固定資産税ということになります。
一方、同じ場所で購入する土地の面積を200㎡にすると、
固定資産税の金額が半分となります。
それゆえ、購入する土地の面積は
200㎡以下にすることが、
ランニングコストとなる
固定資産税の負担を減らすためには、
欠かせない要素となります。
建物に関しても、
120㎡以下に抑えておくことを
意識していただくといいと思います。
当初3年間の税額を
少しでも抑えることが出来ると同時に、
家が小さくなれば
その分固定資産税も確実に安くなるからです。
では、建物の固定資産税をざっと計算してみますが、
建物の課税標準額に関しては、
計算方法がけっこう複雑なので、
ざっと購入価格の70%ぐらいで計算するといいと言われています。
購入価格が2000万円だとしたら、
2000万円×70%×2分の1×1.4%=98,000円が
当初3年間の建物の固定資産税という感じで、
数年後、建物の課税標準額が20%減になったとしたら、
2000万円×70%×80%×1.4%=123,300円が、
その時の建物の固定資産税になるという感じです。
(建てると分かりますが実際はもっと安いと思います)
いかがでしたか?
固定資産税は、
土地・建物を所有している限り
ずっとかかり続けるランニングコストです。
なので、この費用も考慮した上で
毎月の返済額を算出すること、
そして、この支払いの負担を少しでも小さくするために、
購入する土地と建物を
出来るだけ小さくすることを心がけていただければと思います。